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はじめに|CRAFT SAKEとは何か?
「CRAFT SAKE(クラフトサケ)」という言葉を耳にする機会が増えてきた方も多いのではないでしょうか。クラフトビールのように、「クラフト(手仕事・個性)」という要素を大切にした新しい日本酒のスタイルを指すこの言葉は、従来の日本酒とは一線を画す動きとして注目を集めています。
では、クラフトサケとはどのような特徴を持ち、なぜいま注目されているのでしょうか?
本記事ではその定義や魅力、代表的な酒蔵やおすすめ銘柄までを、分かりやすく解説します。
1. CRAFT SAKEの定義と特徴
クラフトサケブリュワリー協会が定義する「クラフトサケ」とは 日本酒(清酒)の製造技術をベースとして、お米を原料としながら 従来の「日本酒」では法的に採用できないプロセスを取り入れた、新しいジャンルのお酒。
フルーツやハーブなどの副原料を入れることで、 新しい味わいを実現したお酒もたくさん誕生しています。
お米を原料としながら、日本酒のルールに縛られない、自由で多様なお酒です。(引用:https://craftsakebreweries.com/)
つまり、「造り手の個性」と「新しい発想」が詰まった日本酒こそがクラフトサケなのです。
2. なぜCRAFT SAKEがいま注目されているのか?
クラフトサケが注目を集める背景には、以下のような要因があります。
- 多様化する消費者の嗜好
伝統的な日本酒にとどまらず、新しい味や飲み方を求める人が増えています。 - 若者・女性・海外市場の開拓
パッケージの美しさや飲みやすい味わいは、従来の日本酒ファン以外にもアピール可能。 - クラフトビールブームとの共鳴
クラフトという文化が市民権を得たことにより、同じ文脈でクラフトサケも支持されるように。
また、クラフトサケは「日本酒=格式高く難しい」というイメージを変える入り口としても注目されています。
3. 初心者におすすめのCRAFT SAKE銘柄
● 木花之醸造所『フルーツ酒#1 大人のネクター「吟醸桃」』

まるでちぎりたての瑞々しい桃をガブりとかじったようなフレッシュな爽快感と上品な甘さを追求しました。
酸いも甘いもまるごといただく、新感覚の桃どぶろくをどうぞご賞味ください。
◾️品目:その他の醸造酒
◾️アルコール分:6度
◾️内容量:500ml
◾️原材料名:桃・米・米麹
● LIBROM『Japanese Earl Gray』

仕込み水をすべて淹れたてのお茶に代えて仕込む”茶醸酒”。福岡県八女市の高級茶葉をオーダーメイドし、過去最高量の茶葉を贅沢に使用している。
ベルガモットの爽やかな香り。そして口いっぱいに広がる煎茶の旨みと苦味、ほのかな甘みが特徴です。
◾️アルコール分:13%
◾️内容量:500ml
◾️原材料名:米(福岡県産)、米麹、緑茶、ベルガモット
● LAGOON BREWERY『翔空(しょうくう)酔いどれメロン』

ふんだんに使用されているメロンは千葉県産のマスクメロン品種「アクアメロン」。糖度が高く、香り芳醇なマスクメロンを使用したどぶろくは、しっかりとしたメロン感を堪能できます。
◾️アルコール分:13%
◾️内容量:720ml
◾️原材料名:米、米こうじ、メロン
● LAGOON BREWERY『翔空(しょうくう)SAKE マルゲリータ Unpressed』

SAKE マルゲリータは、新潟市のトマトを米とバジルと共に醸した、ピザ・マルゲリータのようなSAKE。お米とトマト、バジルの旨味や酸味、苦味が混然一体となったSAKE版のピザ・マルゲリータの味わいが楽しめます。
◾️アルコール分:13%
◾️内容量:720ml
◾️原材料名:米(国産)・米麹(国産米)・トマト・バジル
● 伊勢角屋酒造『稲とアガベ CRAFT series 稲とジャスミン』

台湾茶の最高級ジャスミン茶葉「白龍珠」と米と麹を発酵させたクラフトサケです。
ジャスミンの花の香りをうつし乾燥させ、新しい花と入れ換えて香りをうつし乾燥させる。
◾️アルコール分:14%
◾️内容量:500ml
◾️原材料名:米(秋田県産)、米麹(秋田県産米)、ジャスミン茶
4. CRAFT SAKEの楽しみ方と今後の展望
クラフトサケは、ワイングラスや氷を入れてロックでも楽しめるなど、飲み方の自由度も魅力です。料理とのペアリングも、和食に限らずチーズや洋食とも相性抜群。
今後は、海外向けの展開や、ノンアルコールクラフトSAKE、缶入りクラフトSAKEなど、さらに多様なスタイルが登場することが予想されます。
まとめ|CRAFT SAKEは“次世代の日本酒”
CRAFT SAKEは、伝統を大切にしつつも新しい挑戦を続ける“次世代の日本酒”です。
これまで日本酒に馴染みがなかった方にもぜひ試してほしいジャンルであり、日本酒の新たな扉を開いてくれる存在です。
まずは1本、おしゃれなボトルのクラフトサケを選んで、その自由で豊かな世界に触れてみてはいかがでしょうか。

◾️この記事を書いた人
SUZU
国際唎酒師と薬剤師の資格を持つ日本酒好きライター。日本酒はもちろん、ひれ酒をこよなく愛しています。
取得機関:https://ssi-sake.jp/
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